2010年03月21日

奇跡の血量 その17

あきでちゅ



あき



これまで、奇跡の血量シリーズ、16回にわたり、ご覧いただきありがとうございまちゅ。

素晴らしいチャンピオンを紹介するあたり、血統、どのようなブリードを行い、また、血量計算をしてきまちたが、改めて、もう少し詳細について解説してみたいと思いまちゅ。


実際には、血の受け継ぎ方(遺伝)はこれまで記事で紹介してきたような単純なものではなく、性別によっても異なりまちゅ。

ただし、あたちたちは、遺伝の専門家ではなく、誤りもあろうかと思いまちゅので、その辺はお許しいただきたいと思いまちゅ。



それでは、久しぶりに、いーちゃんに解説してもらいまちゅ。





いーなのだ。



いー



それでは、久ぶりよろしくなのだ。


以前、奇跡の血量 その1 で説明したとおり、ワンコの染色体は78(39対)でそのうちの1対が性染色体で38対が常染色体と言われているのだ。

染色体の中に遺伝子があり、その受継ぎ方で、ワンコの大きさ、構成、性格、さらには疾患の発生などの可能性が決まってくるんだぞ。

性染色体、常染色体にはそれぞれ、多くの遺伝子があるのだが、今回は性染色体遺伝をもとに説明したいと思うのね。


性染色体遺伝は、男の子、女の子で受継ぎ方が異なることを、今回は知って欲しいのだ。


性別は、精子で決定することは、ご存知と思うのね。

性染色体は父母から各1本受け取るので、父親からX染色体を受けた場合にX+Xで女の子となり、父親からY染色体を受けた場合にX+Yで男の子になるのだ。性別は、受精の瞬間に決定するのね。


X染色体はY染色体より遺伝情報が多く、ほとんどの遺伝情報はX染色体上にあるのだそうだ。
※人間の場合、Y染色体上の遺伝子数は78個、X染色体上の遺伝子数は1098個
 「男の子は母親に似る」よく言うけど、男の子の場合必ず、母親だけからX染色体を受け取ることになるので、根拠はあるのね。


男の子の場合、Y染色体は父親から、X染色体は必ず母親から受け継ぐことになる。

女の子は、両親からX染色体を一つづつ、受け取ることになる。
ということは、父親から受け取ったX染色体は、父親の母親から受け継いだものになる。

このことを、記憶に留めて話をを聞いて欲しいのね。


例を挙げて説明すると‥‥‥男の子と女の子の遺伝子を受継ぐパターン


赤字は、性染色体遺伝上、遺伝情報を受継ぐ。
黒字は、性染色体遺伝上、遺伝情報を受継がない。


男の子の例‥‥‥

AM CH Vananne Cherokee Red Carlens(CN ドゥーザー)の場合


            Jonihibar Devilish Dan(7)

        Jonihibar Drummer Boy Anne(3)

            Jonihibar Precious Bebe(8)

    AM/CAN/MEX/INT CH Kisbur Red Hot Chili Pepper(1)

            AM CH Pin Oak Manchester(9)

        Pin Oak Merrybrooks Mantilla(4)

            Merrybrooks Lady Liberty(10)

AM CH Vananne Cherokee Red Carlens

            Jonihibar Devilish Dan(11)

        Jonihibar Drummer Boy Anne(5)

            Jonihibar Precious Bebe(12)

    Anne's Amber Dream(2)

            AM CH Rider's Radient Robin Rojean(13)

        Anne's Autumn Heather Rider(6)

            Rider's Red Fancy Sundrop(14)


男の子の場合、Y染色体を必ず、父系(メールライン)のトップライン(血統証明書の一番上のライン)から、受継ぐことになるのだ。

基本的には、トップラインのY染色体は、代を重ねて影響力が少なくなるとしても、代々同じY染色体を受継ぐことになる。
わかりやすく言うと、例えば、男の子のトップラインの5代祖に、ライダースのブギー君がいれば、理論上は、その男の子は、ブギー君と同じY染色体を持っていることになるのだ。

また、そのことから、父の母のPin Oak Merrybrooks Mantillaの母系からの影響は何もないことになるんだぞ。


母系からは、母親のAnne's Amber Dreamの持つ2つのX染色体から1つのX染色体を受継ぐことになるのだ。

母親のAnne's Amber Dreamは、その父親のJonihibar Drummer Boy AnneからXY染色体のXを、その母親Anne's Autumn Heather Riderから、2つのX染色体の内、どちらかのX染色体を受継いでいることになるのね。


以上の考え方から、母系の父方の曽祖父はからの、影響はないことになるのだ。




女の子の例‥‥‥

New Spring Day Bit O'devil(AMチャンピオン チョッパー君、JKCチャンピオン マーロン君の母)の場合


            Beaujolais' Sienna Sun Rider(7)

        AM CH Rider's Bougie Sundance Kid(3)

            AM CH Rider's Autumn Sundance(8)

    AM CH Rider's Bit O'sunshine(1)

            Koehl's Red Raider(9)

        Koehl's Joy To My Heart Rider(4)

            Koehl's Red Chantillie(10)

New Spring Day Bit O'devil

            AM CH Helga's Dennis Der Menace(11)

        AM CH Pamper's Tropical Sun(5)

            CAN CH Pamper's Scarlet Runner(12)

    New Spring Day Tropical Gypsy(2)

            AM CH Ravel Sundown Kid(13)

        AM CH Fairview's Mischief Maker(6)

            Fairview's Shortcake(14)


女の子の性染色体は、XXなので父母から1つづつX染色体を受継ぐことになる。父親のAM CH Rider's Bit O'sunshineの持つX染色体は、その母Koehl's Joy To My Heart Riderから、必ず引き継がれることになり、したがって、女の子の父系においては、父の母の血統から大きな影響を受け、さらにその母系を遡って調べることが大切になるのね。


トップラインの祖父は、ライダースのブギー君なのだけど、残念ながら性染色体遺伝のうえでは、その血を受継いでいないということになるんだぞ。

母系については、男の子と同じになるので、説明は省略するのね。



まとめると、性染色体遺伝上では、インブリード、ラインブリードといっても、

男の子の場合は
父系はトップラインのみが受継がれ、父の母系から受継がれるものはない

母系の父方の曽祖父はから受継がれるものはない

女の子の場合は
トップのラインの祖父から先の先祖から受継がれるものはない

などの理由から、単純に判断できるものではないのだ。


ちなみに、私見ながら、ぼくたちが血統上、重要と思っている部分を参考までに言うと、男の子を望む場合は、一番にボトムライン(血統書上一番下のライン)、次に母の父の母のライン、次にトップラインかな。

女の子を望む場合、やはり一番にボトムライン(血統書上一番下のライン)、次に母の父の母のライン、そして父の母のラインか。


血統書の中に、同じ血統名が載っているからといって、性別によっては実質ラインブリードにならない場合もあることを、覚えておいて欲しいのね。



ブリーディングをする場合、血統書の中で、その犬の配置がどうなるかを検証することが重要になってくると思うんだぞ。

交配して生まれる予定の子どもの血統書を作って、

男の子なら、血統書番号‥‥1 2 3 5 6 7 12 13 14

女の子なら、血統書番号‥‥1 2 4 5 6 9 10 12 13 14
(本当は、5代祖くらいまで作ることを勧めるんだぞ!)

上記血統書番号に、注目して欲しいのね。






性染色体遺伝ついては、心肺能力、色盲など幾つかの遺伝情報があると言われているのだが、どんな遺伝情報が性染色体上にあるかは正確にはわからないということを覚えておいて欲しいんだぞ。

ただ、競走馬の名ブリーダー、名馬ネアルコの生産者として有名なフェデリコ・テシオは、性染色体遺伝の理論を基に多くの名馬を作り出したと言われているらしい。

いずれにしても、性染色体にある遺伝情報は一部に過ぎなく、これは1つの考え方として、理解していただき参考になれば、うれしいんだぞ。


またまた、偉そうに書いてしまったことを、許して欲しいのね。

遺伝に詳しい人がいたら、コメントいただけたらうれしいんだぞ。



最後に、来月4月3日、4日は東京ビッグサイトで、ジャパンインターナショナルドッグショーが開催されるのだ。
4日に、プードルが出るんだぞ。

みなさんにお会いできたらうれしいのね。


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ニックネーム オータム at 22:19| Comment(23) | TrackBack(0) | 奇跡の血量 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
染色体で遺伝を考えたことありませんでしたが、
オータムさんの解りやすい説明ですぐ解りましたexclamation×2

今までとは別の角度で血統を見れると解って面白いです顔(笑)

メロディはデビューまでたどり着けるかどうか顔(汗)
まだショークリップの形になりませんからあせあせ(飛び散る汗)
Posted by アポジュママ at 2010年03月22日 00:07
アポジュママさんへ
う〜ん、これ、解りますか顔(汗)
自分がろくに理解していないのに、書いてしまいましたあせあせ(飛び散る汗)

失礼ですが、ぼくはメロディちゃんのことは全く心配していません顔(メロメロ)
ショーデビューするにしても、子どもを残すにして、大切な宝物に違いはありませんから顔(イヒヒ)
Posted by オータム at 2010年03月22日 20:55
オータムさん、とてもわかりやすい遺伝子の解説ありがとうございます!
そう考えるといかに女の子のX染色体の遺伝情報が大きいかひらめき
Posted by エンオリ at 2010年03月23日 12:15
すみません。確認前に途中で書き込み!?になってしまいました。(汗)
本当にDNAは奥が深いですね♪父方ばかりに拘る交配の仕方やラインブリードはあまり意味がないものに終わってしまう場合が多いんですよね?私も素人ですが・・・なんだか、凄くわかるような気がしますよぉ。犬(笑)
そうそう、私もビックサイトへ足を運ぶ予定なので、オータムさん、会場でお会いできませんか?楽しみにしておりますぴかぴか(新しい)揺れるハート

Posted by エンオリ at 2010年03月23日 12:29
こんにちは☆
オータムさん、今回も大変読み応えがありました。
ほんとに、研究熱心な姿勢に感動です。

私も、ビッグサイトに足を運ぶ予定です。
お会いできれば、いいなぁ〜るんるん
Posted by canまま at 2010年03月23日 16:21
はじめまして。
じゃすみんさんのところから来ました!
私も遺伝には大変興味がありこちらのブログをいつも拝見させていただいていました。
今回も大変勉強になりましたのでまた楽しみにしておりまするんるん
Posted by kira at 2010年03月23日 19:53
エンオリさんへ
これは、ブリーディングの方法としてAKCのガゼットに以前書かれた記事をもとにしています。読んでも良くわからなかったのですが、何とかかみくだいて書いてみました。実際、性染色体がどういう形質に影響を与えるのか、調べてみたのですが、よくわかりません。一方常染色体は数も多く、こちらの方が断然影響があるのかもしれません。
ちなみに、PRAは常染色体劣性遺伝病です。

ジャパンインターですが、ジャックは3日ですが、4日も行かれるのですか?
Posted by オータム at 2010年03月23日 23:12
canママさんへ
メープルちゃん、ご立派になられて顔(メロメロ)
これは、こういう考え方もあるということで参考なればと思います。

ジャパンインターは、ライオンいーを連れて行きます。プードルのリンクの周辺いますので、声をかけてください顔(イヒヒ)
Posted by オータム at 2010年03月23日 23:37
kiraさんへ
コメントいただき、本当に嬉しく思います。
ブログ拝見しました。
素晴らしいレッドのプードルに囲まれてお暮らしのようで、羨ましいですかぎりです。
オーナートリマーハンドラーとは憧れてしまいます。
さらに、ぴーちゃんに、お会いになったことがあるとは顔(メロメロ)
ショーに応援行きたいところですが、ちょっと無理なので、遠方より応援しています犬(笑)
おバカなマニアックな内容ですが、また遊びに来てください。
Posted by オータム at 2010年03月23日 23:51
お馬鹿なわたしでも解りましたよ顔(イヒヒ)
ブログと4ワンの血統書を見てウーウー考えましたから(笑)

ミシェルとメロディはあまり変化無いけど、
ジュエルはこれで考えた方がご先祖様の影響が良く解るような気がしますグッド(上向き矢印)
成長と共にどんどんパパ犬に似てきていってますけどね顔(ペロッ)
Posted by アポジュママ at 2010年03月24日 01:21
レッドのプードルに魅せられトリマーの道へ進みました(笑
まだまだですが自分の犬の良いところを引き出せるよう日々トリミング&ハンドリングの猛勉強です!
現在ショーに走ってる兄弟はぴーちゃんの息子達ですよ〜!
こちらは北海道でショーシーズンが短く、今は全くショーが開催されていないので、ジャパンインターにも行って勉強です!!!
Posted by kira at 2010年03月24日 09:09
オータムさんがおっしゃる通り、これはたった1対の性染色体に限ってのことですよね!?
私も遺伝について素人ながらいろいろと調べてみましたが・・・結局のところは最後は「神のみぞ知る」ぴかぴか(新しい)の領域になってしまいますね。いくらDNAが解読されたexclamation&questionとは言っても、その各染色体の遺伝情報に関しては、まだまだ私たち人間科学ではわからないことだらけではありますね。顔(汗)
やはり命の誕生の全ては、神秘的揺れるハート
犬の場合はあくまでも人為的繁殖なわけですから、最新の科学で解明された部分はもちろん考慮のうえ、適切なブリーディングを望みたいですね犬(笑)

そうそう、じゃすみんさんがお見えになるなら、もちろん4日も行く予定ですが・・・
この件につきましては、後からメールを致しますので、よろしくお願い致します。
Posted by エンオリ at 2010年03月24日 13:05
アポジュママさんへ
お馬鹿だなんて、ご謙遜を痛み入ります。

ただ、性染色体遺伝は何に影響をもたらすの謎です。
そういえば、キララちゃん出産から引退したようです。

ジャパンインター行かれるなら、目印としていーを連れて行くので、声を掛けていただければ幸いです。
Posted by オータム at 2010年03月24日 19:02
kiraさんへ
ぴーちゃんのお子様を、ご自分で引いているとは、本当に羨ましいです顔(メロメロ)
北海道からジャパンインター来られるのですか?ぴーちゃんのお子様も出陣されるのでしょうか。
ぜひ、応援させていただきたいと思います顔(イヒヒ)
Posted by オータム at 2010年03月24日 19:36
エンオリさんへ
「神のみぞ知る!」最善を尽くすしかないということかもしれません。
○番染色体には、この疾患、X染色体に性格など、一部わかっている部分もあるようですが、まだ解明されていないことが多いようです。
メールありがとうございます。
後ほど、お返事させていただきます。
Posted by オータム at 2010年03月24日 19:50
私の場合ハンドリング&トリミング&繁殖、全てにおいて自力でCH完成させたいのですが欲張りなので遠い夢になりそうです・・・あせあせ(飛び散る汗)
ジャパンインターですが残念ながら今回はワンコなしの見学のみです。ハンドリング&トリミングの勉強です〜。
Posted by kira at 2010年03月24日 20:38
kiraさんへ
自家繁殖して、セットアップして、ハンドリングをする。それをすべて自分でやる、それこそ理想だと思います。
そのうえ、犬質的にまだ劣っていると言われているレッド・アプリのプードルで挑戦する。本当に素晴らしいことと、心から思います。ブログを拝見して、正直すごいと思いました。
簡単なことではないかもしれませんが、決して遠い夢ではなく、近い将来きっと実現することと思います。
何もお力になれないかと思いますが、応援しています。
Posted by オータム at 2010年03月24日 22:06
ありがとうございます!頑張ります♪
Posted by kira at 2010年03月25日 10:32
すごいですね〜
染色体、学生時代やその後も勉強しましたが、全く頭に入りませんでした(^_^;)
私にはアレは無理です...
ここまでくると、ホントすごいですね〜
感心します。


Posted by レイ at 2010年03月25日 23:05
レイさんへ
お褒めいただき、恐れ入ります。
ただ、性染色体は39対ある犬の染色体の1対にすぎません。
ただ、昔のAKCのガゼットに、「優れた台牝とは通常とても良い二つのX染色体を持っている犬である」という記事を見つけました。
どこまで、何を伝え、どれほどの影響があるかのはっきりしませんが、おもしろいと思って書いてしまいました。
不謹慎かもしれませんが、疾患は別として、兄弟姉妹でも色々なタイプが生まれ、思ってもみなかった理想の子が生まれたりするのがブリーディングの醍醐味かもしれません。
逆に遺伝のしくみが完全にわかってしまったら‥‥‥やはり神の領域で良いのかもしません。
Posted by オータム at 2010年03月26日 00:38
初めましてウララママと申します。
ペットのブログ巡りをしてて、こちらに出会いました。
『奇跡の血量』がとても興味深く、一気に1から読み終えました。
そしてわが家の愛犬ウララも、みて頂けないかと強く思いました。
しかしその後ブログの更新がされてないようですが、このコメントをお気づき頂けましたら是非お願い出来ないでしょうか?
愛犬ウララの父方の祖父がケイヒンミモト様のペパー君だけ分かります。
もし宜しければ、メールを頂ければ幸いです。
Posted by ウララママ at 2010年04月16日 11:16
ウララママさんへ
初めまして、コメントありがとうございます。
「奇跡の血量」をお読みいただき、ありがとうございます。
失礼ですが、ちょっと調べたのですが、ウララママさんは「らら♪ウララ」というブログのウララママさんですか?
とすると、現在妊娠中、楽しみですね。
もし、ウララちゃんについて、お役に立てることがあれば、
当方素人ながら、わかることがあればお答えしたいと思います。
よろしくお願いします。
Posted by オータム at 2010年04月16日 22:26
遅くなりまして申し訳ありません。
メールから先に見ました。(~_~;)
私のブログをご存知だったとは、驚きました‼
ほとんど皆んなの目には触れてないと思いながら、ゆる〜りと気ままに更新していたもので・・・(笑)
そうです。『らら♪ウララ』のウララママです。
改めて、はじめまして。
ウララにも私にとっても初めてのお産なので、不安だらけですが一緒に頑張ってます。
ウララは私の宝物です♪♪( ´▽`)
Posted by ウララママ at 2010年04月17日 01:18
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