2010年12月16日

コートカラー検査

セピアです


セピア


ここ1ケ月、なかなか記事を書く気持ちにならず、更新が滞ってしまいました。

もしかしたら、あたしの成長を楽しみにしている人がいたら、お許しください。


さて、今回はタイトルにもあるように、コートカラー検査について、お話したいと思います。

またまた、超マニアックな内容です。

おそらく、みなさんの多くは聞いたことのない検査かもしれません。

この検査は両親となる犬がコートカラー検査を行えば、どういう毛色の子どもが生まれる可能性があるか知ることができます。

良し悪しは別として、犬種のスタンダードで、コートカラーのバリエーションは制限されていることから、好ましくない毛色が生まれないようにすること、また、この毛色の子が欲しいという場合には多いに参考になります。

その他にも、個人的には大変興味深いことがわかったのでお伝えしたいと思います。


実は、あたしがコートカラー検査をしました。

プードルの場合、毛色の組み合わせにより疾患を発症することはないので、調べることはあまりないように思います。

検査できる機関は国内ではGTG(Genetic Technologies)のみ。

検査の手続きは簡単で、GTG(Genetic Technologies)に連絡し検査キットを送ってもらいます。

すると、こんな封書が届きます。

GTG封書




採取ブラシ

不正開放防止バッグと採取ブラシ(殺菌綿棒)



サンプル採取方法左クリックすると大きくなります!

PRA検査と同じように、綿棒で口内粘膜を採取します。超簡単です。

採取した綿棒をもとのビニール袋に戻し、不正開放防止バッグに入れて、申込書と一緒に国内のGTGに郵送します。
料金はクレジットカード、現金書留、口座振込みで払います。


後は1ケ月程度で検査結果が、オーストラリアのGTGからエアメールで送られてきます。


それでは、コートカラー検査について多少理解した部分を解説したいと思います。

ただし、理解するのが難しく、GTGにも何回も電話して教えていただきました。
理解していないことのほうが多く、間違っていたらお許しいただきたいと思います。

コートカラーに関連する遺伝子の中で、現在6つを調べることができます。

@E(エクステンション遺伝子):ベースの毛色をレッド/イエローまたはブラックにします。
AEm(メラニンマスク遺伝子):フォーンとブリンドルの犬にブラックマスクを出現させます。(黒い犬の場合、この遺伝子は存在していますが明らかには見えません)
BB(チョコレート遺伝子):通常ブラックをブラウン系の色に変えます。
CD(希釈遺伝子):ブラックをブルー(グレー)に、ブラウンをイザベラ(ライトブラウン)に変えます。
DA(アグーチ遺伝子):E遺伝子座が黒の色素を生成する働きを抑え、フォーン、タン、セーブルの色を優先させます。
EK(優性ブラック遺伝子):Aの遺伝子と相互作用してアグーチによる変異に優先します。
そのほかにも、解明されていない遺伝子があるそうです。

おそらく、ここまででは全く意味がわからないと思います。


基本的なところから説明すると‥‥‥

□毛に色が現れるのは?
犬のコートカラーはメラノサイト(メラニン細胞)という特殊な皮膚細胞から作られます。
毛に色が現れるには、毛の生えてくる部分の細胞がメラニンを生成してそのメラニンが毛に含みこまなければなりません。
もしメラニンが生成されなければ毛色はホワイトなります。

□犬のコートカラーの基本の色は、レッド(イエロー)とブラック
毛を発色させるメラニン細胞にはレッド(イエロー)のフェオメラニンとブラックのユーメラニンの2種類があります。その他の色はすべてこの2つの色素の変異になります。

以上を基本として覚えておいて欲しいと思います。


あたしは、E(エクステンション遺伝子)とB(チョコレート遺伝子)のコートカラー検査を行いました。
プードルは通常この2つの遺伝子を検査します。
B(チョコレート遺伝子)を行うのは、この遺伝子がブラックをブラウンにしたり、鼻、まぶた、足裏の革質の部分に影響を与えるからです。


結果は‥‥‥


Cepia Coat Color E Locus左クリックすると大きくなります!




Cepia Coat Color  B Locus左クリックすると大きくなります!


E(エクステンション遺伝子)は、ee Yellow でした。
※プードルの場合、表記はYellowですが、レッドまたはアプリコットとなります。

解説すると、カラーコートの遺伝子はPRAも同じですが、対立遺伝子(敵同士ではなく)と言って、父母から1つづつもらって対(ペアー)になります。
あたしは父からeを母からもeをもらったことになります。
小文字のeはレッド(イエロー)の遺伝子をもらったことになります。
レッド、アプリコットの毛色は必ずeeになります。
大文字Eはブラックの遺伝子です。
EeまたはeEの場合は、EとeではEが優性となるので、毛色は必ずブラックになります。ただし、レッド(イエロー)キャリアのブラックとなります。
例えば、Eeの父とEeの母からの子どもは、父母とも毛色はブラックですが、25%の確立でeeを持つことになり、レッド(イエロー)の毛色の子どもが生まれることになります。


B(チョコレート遺伝子)はBB Not Carrying Brown でした。

大文字Bはブラック、小文字bはブラウンの遺伝子を示します。
これもBのブラックが優性、bのブラウンが劣性となります。
レッドアプリコットの場合、鼻、まぶた、足裏(パット)の色に影響します。
BB、Bb(bB)はブラックになり、bbだった場合には鼻、まぶた、足裏(パット)の色はブラウンになります。
ただし、E(エクステンション遺伝子)がEEまたはEe(本来は毛色がブラック)であったとしてもbbの場合は毛色もブラウンになります。
したがって、ブラウンのプードルは必ず、B(チョコレート遺伝子)はbbであるはずです。

ちなみに、JKCのスタンダードでは、レッドの場合、鼻、まぶた、足裏(パット)の色はブラックと規定されているので、スタンダード的にはbbが生まれる可能性がある交配は避けるべきかと思います。


シルバー・ブルーの毛色などは、ブラックが希釈(ダイリューション)された毛色で、さらにD(希釈遺伝子)を調べると良いと思います。

また、毛色、鼻などの濃淡については何らかの遺伝子が影響しているようですが、まだ解明されていないようです。


Toy poodle Coat Color Chart - JAPAN左クリックすると大きくなります!

トイプードルのコートカラーチャート:EとBの遺伝子座を示したものです。
ぜひ、ご覧ください。




ここで、毛色について、以前から気になっていた犬を例に大げさですが、仮説をたててみたいと思います。

あるJKCチャンピオン  1984年生 毛色はブラウン登録

彼はJKCチャンピオンということもあり、彼の血を持つ子孫をお持ちの方も多かろうと思います。

実は、彼は、実際は毛色がレッドではなかったか?という仮説です。
1984年当時は、おそらくJKCのスタンダードにレッドの毛色はなかったかと思われます。
そのため、仕方なくブラウン登録をしたのではないか?

毛色は両親と子どもまで、こんな感じです。

            父 (BLK)

      JKCチャンピオン (BR)

            母 (APCT)

子ども (RD)

            JKCチャンピオン (BR)

      子どもの母 (BR)

            子どもの祖母 (BR)

説明する前に、ブラック、ブラウン、レッド(アプリコット)の生まれるE遺伝子とB遺伝子の組み合わせをおさらいしておきます。

ブラック‥‥EEBB・EEBb・EeBB・EeBb 
E遺伝子とB遺伝子それぞれ、大文字E、Bを1つ以上持っていれば、必ずブラックになります。
(ブラックの毛色で鼻、まぶた、足裏(パット)の色がブラウンになることはありません。毛色がブラウンなら、鼻、まぶた、足裏(パット)の色は必ずブラウンになります。)

ブラウン‥‥EEbb・Eebb
B遺伝子が2つとも、小文字bなら、必ずブラウンになります。

レッド(アプリコット)‥‥eeBB・eeBb・eebb
E遺伝子が2つとも、小文字eなら、必ずレッド(アプリコット)になります。
(ただし、bbの場合は鼻、まぶた、足裏(パット)の色は必ずブラウンになります。)

以上のことを前提に彼の毛色について説明します。
まず、彼の父はブラック、母はアプリコット‥‥
この組み合わせだと、ブラック、ブラウン、レッド(アプリコット)が生まれる可能性があります。
ブラックは父母のどちらかがそれぞれE・Bの大文字を1つ以上持っていれば生まれる可能性があります。
例えば、父母のどちらかがEEBBなら、必ず子どもは大文字のE及びBを受継ぐことになるのでブラックが生まれます。

ブラウンは父母ともbの小文字を持っていれば、bを2つ持つ子ことが可能なので生まれる可能性があります。
例えば、父がEEBbのブラックで母がeeBbのアプリコットとすれば、父母の両方からbを受継げば毛色はブラウンになります。この組み合わせでブラウンが生まれる確率は1/4です。

レッド(アプリコット)は父母ともeの小文字を持っていれば、eを2つ持つ子ことが可能なので生まれる可能性があります。
例えば、父がEeBBブラックで母がeeBbのアプリコットとすれば、父母の両方からeを受継げば毛色はレッドまたはアプリコットになります。
この組み合わせでレッドまたはアプリコットが生まれる確率は1/2です。


レッドであった可能性はあるわけです。


さらに彼の子どもはレッドです。
母親も登録上はブラウンなのでブラウンの両親からレッドが生まれたことになります。
父母ブラウンからレッドが生まれる可能性はあります。
ただし、父母がともにEebbの遺伝子を持っている場合に限ります。
E遺伝子を父母からともにe小文字を受継げば生まれますが、ただし、この場合は鼻、まぶた、足裏(パット)の色は必ずブラウンになります。

以上のことから、もちろん彼が実際にブラウンであったとしても、おかしくないのですが、彼の子孫がほとんどレッド(アプリコット)ということからも、レッドであったかもしれないことを可能性あります。

そもそも、それ以前に当時はレッドがスタンダードになかったことから、eeBBの普通のレッドだった可能性も充分あるように思います。

ただ、もしレッドであったとしたら、アプリコットで登録した方が血統書上はわかりやすかったように思います。




それから、ミスカラーや退色についてわかったことを、お伝えします。

□ミスカラーについて
先ほど毛に色が現れるメカニズムについて、解説しました。
繰り返しになりますが、犬のコートカラーはメラノサイト(メラニン細胞)という特殊な皮膚細胞から作られます。
毛に色が現れるには、毛の生えてくる部分の細胞がメラニンを生成してそのメラニンが毛に含みこまなければなりません。
もしメラニンが生成されなければ毛色はホワイトなります。
そして、メラノサイトの発生・生存・移動はいくつかの遺伝子が決定します。
トイプードルの場合、胸や足裏などに白い差し毛(ミスカラー)が見られる場合がありますが、これは通常胚発生の段階でメラノサイトの移動が四肢まで完全に行われなかったために起こります。
メラノサイトの発生・生存・移動についてはまだ、完全に解明されていないようですが、今後この様な検査も可能になるようです。

以前、JKCにミスカラーについて問い合わせをしたことがあります。
「どの程度の大きさからミスカラーとするのか。よく見ないとわからないほどの差し毛でもミスカラーと言うのか。」というような内容でした。
明確な回答はなく、はっきりとした基準はないようでした。
正直なところ、有名なチャンピオンの交配犬などにも、ミスカラーの因子を持っている子は多いように思います。
また、個人的には、ミスカラーは毛色の濃いレッドに多いように思います。


□退色について
個人的には、プードルはホワイト以外は大なり小なり退色するものと思っているのであまり気にしたことはありませんが、わかったことをお伝えします。
G遺伝子座というものが関係していて、「進行型グレイング」と呼ばれているそうです。
これは、まだ解明されていないようで、検査はできませんが、遺伝子検査が可能になれば、退色しない遺伝子を持つ子同士を交配すれば、近い将来意識的に退色しないプードルを作ることも可能になるかと思います。



今度の19日の日曜日、FCI東京インターナショナルドッグショーが行われます。
GTGもブースを出すそうで、そこでPRA検査、カラーコート検査の申し込みもできるように聞いています。
お父ちゃんは、またまだ聞きたいことがあるようで、あたしと一緒に行く予定です。
みなさんも、ドッグショーに行かれ、興味があるようなら寄ってみたらいかがでしょう。


最後に今回記事を書くにあたって、GTGスタッフの方に何回も問い合わせしました。嫌な顔、いや、嫌な声ひとつせず、本当に親切に教えていただきました。また、一部いやかなり、GTGのパンフレットから抜粋させていただきました。この場を借りてお礼申しあげます。



セピア

あたしは、1.7sになりました。
あと1s増えれば、ブギーくんと同じ体重になります。
頑張ります。


今回の記事は、あたしの理解不足、説明不足でわからないかもしれません。
不明な点がありましたら、お答えできるかわかりませんが、コメントまたはメールホームからお問い合わせください。



にほんブログ村 犬ブログ トイプードルへとにかく応援よろしくお願いします!

ニックネーム オータム at 23:44| Comment(4) | TrackBack(0) | 健康 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする